みなさん、こんにちは。フライハイワークスのコウです。
フェノトピアの原作者のQuangさんに【フェノトピア】に関して深掘りしたロングインタビューをお届けいたします。聞き手には「フェノトピア攻略メモ。」のブログ主であり、日本のファン代表ともいえる
おちょこさんに担当していただきます。
今回は「#6」です!
過去記事→フェノトピアインタビューまとめ - フライハイタイムズ
インタビュー(#6)
おちょこ ここからはよりネタバレ要素の高い質問になるのですが…
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ゲイルの部屋に置いてあるギターと、
最後の曲を覚える場所に置いてあるギターってやはり同じものですか?
物語の最初と最後に置いてあるというのが、また心惹かれる演出ですよね。
見比べると、少しギターの色合いが変わっているようにも見えるのですが。
Quang ゲイルの部屋にあるものは、ゲイルという人間をそのまま映し出すものなので、何を置くかはとても気を遣いました。道着とトレーニング道具を置いて強いことを示し、家族の写真を置いて家族を大切にすることを示し、本を置いて教養があることを示しました。そしてギターは、ゲイルが音楽を楽しみ、ある程度の音楽的能力があることを示唆しています。
同じように、秘密の部屋では、科学者たちがどんな人たちなのかを示すために、置くものをしっかり考えました。ただ、あのギターに関しては、たまたま同じようにギターを弾くのが好きな科学者がいただけです。ゲイルの部屋にあるギターと、秘密の部屋にある科学者のギターは別物なんです。同じグラフィックを使っているんですけどね(笑)。
おちょこ 最後の曲を覚えるシーンで見ることができる隠しエピソードは、どことなくMOTHER2を想起させる部分があるのですが…これも影響を受けた部分の1つでしょうか?主人公のメイン武器もバットですし(笑)。
Quang おっしゃる通り、「MOTHER 2」の影響も大きいですね。あのゲームも私の大好きなゲームの1つです。「MOTHER 3」のクラウスにちなんで、ゲイルの兄を「クラウス」と名付ようと思ってたのですが、アーティストから「クラウス」という名前は "老人 "を強く連想させるという助言を頂いたので、代わりに「キット」という名前にしました。
おちょこ あと、これは私の勘違いかもしれませんが、フェノトピアの好きなところの1つに「ゲームを進めていく上で、ゲイルの視点からは登場人物が誰も死なない(死ぬ描写がない)」ように作ってあると思えるのですが、これはあえて狙った演出でしょうか?
Quang はい、それは意図的なものです。人が死ぬと世界観が重くなり、シリアスになってしまうと思うんです(「ダークユーモア」を狙うなら別ですが、それは望んでいなかったので)。
初期の「ワンピース」のようなイメージです。ルフィが悪者をやっつけると、悪者はおとなしくなって、もう問題を起こさないと約束する(笑)。
フェノトピアは、プレイヤーが行きたくなる、帰りたくなるようなハッピーな場所であってほしいと考えてます。
おちょこ でも一度だけ登場人物が死んだように見える演出があって、皆さん大体あそこで騙されるんですよね。人気のあるキャラクターなので、ショックが大きすぎるみたいで…
あとで、実は生きていることが分かって「死んでなくてよかった…」って安心したり「くやしい!演出にだまされた!」ってなったり(笑)
それと、ストーリーの進行にあまり関係はないけれど、特定の場所でしか聞けない台詞もあったりしますよね。
「ムーンストーンを全て渡し終わったあとに起こるイベント」や、「特定の場所で笛を吹いたときに聞ける台詞」など…
特に何か貰えたりする訳ではないけれど、
裏設定の話が聞けるイベントもすごく好きでして。
実はまだ誰にも発見されていない要素や隠しイベントがあったりしませんか?
たとえばどこかにスタッフ開発室があったりとか…?(笑)
Quang そういうのが好きと知ることができて、開発者としては嬉しいです。ちなみに開発スタッフはゲーム中には登場しません。開発終盤になると、みんな疲れてしまって、余計なものを入れたくないという気持ちの方が強くなるので(笑)。
ゲーム内の秘密はすべて解明されたと思ってます。Unityで作っているので、デコンパイルは簡単だと思います。ただ、私が知らないことをファンがメールで教えてくれたりしたことはありました。例えば、ゲームのオープニングのカットシーンに、削除し忘れた猫の絵が隠されていることを(レイヤーの関係で完全に隠されていましたが)、ファンの方から教えていただいたんです。
今の時代、秘密を完全に隠すのはできないんじゃないですかね(笑)。今後のゲームのために調べておきますね。
おちょこ ここからは、やり込みに関するプレイやRTA(speedrun)についてお聞きしていきたいと思います…
(#7 へつづく)
あとがき
というわけで、「フェノトピア」ロングインタビューの#6をお届けいたしましたが、いかがでしたでしょうか?
フェノトピアは下記のストアにて配信中ですので、ご興味を持った方はぜひご覧くださいませ!
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