みなさん、こんにちは。
フライハイワークスのコウです。
「トランシルビィ」Nintendo Switch版、2022/04/28 配信開始いたしました!
発売を記念して、クリエイターのユウラボさんにいろいろお話をお伺いしました。
前後編に分かれてお届けする予定で、前編は私コウが聞き手に、後編ではフライハイワークススタッフからの質問を軸にお届けいたします。
よろしければぜひご覧ください。
インタビュー
コウ 今月2022/04月にNintendo Switch版も発売ということで、「トランシルビィ」の製作もひと段落ですね。大変お疲れさまでした!
ユウラボ お疲れさまでした。
コウ まずは開発期間の全体を振り返って、いかがでしたか?
ユウラボ 企画当初は2年で完成させる予定だったのですが、倍ぐらいかかってしまいました。サイドビューのゲームを作るのが初めてだったので、完全に工数を見誤っていたなぁと。まさかレベルデザインだけで2年もかかるとは…。
コウ なるほど、まさに「生みの苦しみ」というやつですね。
ちなみに、トップビューの「神巫女」は比較的短い期間でできたと思うのですが、「トランシルビィ」のようなサイドビューのゲームだと、どういうところが難しかったのでしょうか?
ユウラボ 『神巫女』のマップは3ヶ月ぐらいでしたね。ただ、『トランシルビィ』のマップは『神巫女』の10倍以上の広さなので、『神巫女』の時の速さで作っても2年半はかかるという計算に…そう考えると『トランシルビィ』のマップって割と順調にできたのかも?
工数を計算する時、サイドビューはトップビューよりもマップチップを配置する面積が少ないから、倍ぐらいのスピードでマップを作れると思っていたんです。1エリア4ヶ月ぐらいの感覚ですね。ただ、実際に作るとサイドビューには”重力”というものがありまして。ツール上で「完璧!」と思っていたマップも、実際にプレイしてみるとジャンプが届かなかったり、逆に届いてほしくないところに届いたりと、作ってからの調整にかなり時間がかかりました。
実際にプレイすると、ハシゴを通り越して下まで落ちてしまうことが多かった。
右:完成版では、上段で左キーを入れっぱなしでも下まで落下しないように、
S字の動線を構築。
コウ なるほどですね、ちなみに今回は株式会社エスカドラ (@studioesquadra)さんも製作チームに入っていただきましたが、組んでみていかがでしたでしょうか?
ユウラボ 開発会社さんに依頼しているという安心感がありました。会社として蓄積されている技術や経験があるのは心強いですね。あと、QAなど、どうしても人手が必要になる部分のサポートはかなりありがたかったです。
コウ ちなみに今回はメインビジュアルも、フェアルーンコレクションと同じく加藤オズワルド (@ozoztv)さんに描いていただいていますよね。
ユウラボ 加藤さんが描かれる空と雲が好きで『フェアルーンコレクション』以降、事あるごとにお願いしています。今回はタイトル画面以外にも、エンディングのミニイラストも描いていただきました。
コウ あと、「FM音源テイストBGM」パックも、神巫女でBGMを製作いただいたみそか (@misoka_panipum)さん担当ですね。
ユウラボ みそかさんとはガラケーでゲームを作っていた時からのお付き合いになります。みそかさんはFM音源よりもファミコンやスーファミ音源が得意な方なので、今回も『神巫女』の時のように「FM音源はこういう音なんです!」という僕の無茶な注文を沢山聞いていただきました(笑)。
コウ ちなみにちょっとゲーム内の話をしたいのですが、個人的にはゲームが始まる際の大気圏から突入するシーン(下記映像参照)がすごく好きです。この「掴み」は最高にシンプルでかっこいいな、「これぞスキップモアの真骨頂」と感じました。
ユウラボ ありがとうございます。大気圏突入は90年代のアニメの影響ですね。その頃のSFアニメには大気圏突入のシーンがよくあったので。たぶん、僕と同じぐらいの世代の人には「そうそう、これだよ!」みたいな演出が結構あると思います。
コウ あと、各エリアにも特徴的なモニュメント、絶景ポイントがあるのも好きです。もうファン目線な話になっちゃいますが。





ユウラボ 思わせぶりなオブジェクトばかりなんですけどね(笑)。ゲームを作っていると趣味でドット絵を描く時間がほとんど無くなってしまうので、どうせならゲーム内に趣味のドット絵を忍ばせつつ、ついでにフレーバーにしてしまおうと。
コウ そして、さらにマニアックなポイントになるのですが、主人公のシルビィが初めて飛行機にトランフォーメーションしたときに、あのBGMが流れたりして、「日が差し込む感じ」というか、そこまでちょっと抑圧的な雰囲気だったのが一気に晴れる感じ、あれも個人的に好きなんですよね。「フェアルーン2」と「神巫女-カミコ-」にもそういう瞬間が用意されてましたよね。
ユウラボ マップの作り方として、狭い通路と広い空間を交互に配置して緩急をつけていくのですが、その中でも演出込みで大きな変化を付けているシーンですね。初めて飛行形態になるシーンは、まずBGMを作曲して、それに合わせて演出やステージのグラフィックを作っていきました。エリア1から3は、このシーンを見せるための壮大なフリかもしれませんね(笑)。
コウ いろいろとファン目線になっちゃいまして恐縮です、ありがとうございました!引き続き後編ではスタッフから質問させていただきます。
ユウラボ ありがとうございました。
あとがき
というわけで、
今回はトランシルビィ#5 開発者インタビュー 前編をお届けいたしましたが、
いかがでしたでしょうか?
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